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2008年03月30日

ペニンシュラで警護中。

ちょっと用があって日比谷のペニンシュラホテルへ。
ロビーでお茶をしていたら、日曜日だというのにスーツを着た人が妙に多いことに気がついた。
見ると耳にイヤホンをしているし、廊下やトイレの中にまで立っているスーツの人が…。
警視庁の警護課が仕事中なのでしょう。ホンモノのSPは初めて見ましたが、意外なほど人相は普通のビジネスマン風でした。

ちなみに警護対象の人が誰なのかは、ぜんぜんわかりませんでした。

2008年03月25日

silver ≠ グレーな背景色

山形浩生氏のサイトは妙に新鮮に感じてしまうレトロ回帰なサイトデザイン。
なによりテキストが読みやすい。グレー背景に黒テキストは、可読性が高くとても目に優しいと思います。

YAMAGATA Hiroo Official Japanese Page

90年代はこんなグレー背景のサイトがたくさんあった(そうです)。
body { background-color:silver;}
背景色の指定は「シルバー」。でもグレーにしか見えないところがポイント。

Cruel Org
背景色をグレーにしてGoogleロゴを置くとエッジのフリンジが悲しくも秀逸。
「WWW」が大文字なところも刺さります。

最近こんなグレー背景のサイトが増えてきている気がするのは気のせいでしょうか。
回帰現象として簡単には看過できないトレンドを超えた安心感、ということなのでしょう。

2008年03月20日

「ネットスケープ?なんすかそれ」

初めてインターネットを体験した時のあのどきどきした高揚感は、Netscape NavigatorのNのマークの周りを流れる流星群とともに記憶にすりこまれていて、遅い回線にいらいらしながらアイコンをただひたすら眺めていた。
マーク・アンドリーセンがヒーローだったなあ。

Nn4

Netscapeの名前をつけた商品シリーズがまた存在していたことすら知りませんでした。たしか例のアイコンが丸くなった頃から、使うことすらなくなっていたわけで。

Netscape では、2008 年3月1日をもちまして、Netscape ブランドの全ブラウザ製品のサポートを終了させていただくこととなりました。

そして製品サポートも終了した、という事実に気づきもしなかった。
Netscape Navigatorのバージョン3あたりをなんだか使ってみたくなってきました。
雑誌の付録CD-ROMからインストールしてねw。

2008年03月18日

編集者という職業

元角川書店、現幻冬舎の見城徹氏の半生をオーサリングした本、「編集者という病い」を読んだ。

いわゆる編集者と呼ばれている人と仕事をすることが日常になっているだけに、それなりに編集者のタイプというか、「あの人はこういうタイプの編集者だな」というカテゴリが自分の中にあったりします。
言ってみれば編集者(ディレクター含む)と、どう上手につきあっていくかが仕事の成果に繋がる大きなファクターです。

だけど幻冬社舎社長の見城徹さんは「編集者」というカテゴリで想定される領域を完全に逸脱超越したところにいます。

編集者という病い

編集者という病い

  • 作者: 見城 徹
  • 出版社/メーカー: 太田出版
  • 発売日: 2007/02
  • メディア: 単行本

文芸書の編集者はみなさんこんな壮絶な仕事の仕方を目指さねばならないのか…。
「内臓と内臓をこすりあわせて作家と関係を切り結ぶ」「裸になってむきあい、七転八倒しなければ…」などと文学的な表現で壮絶な仕事を日々がただひたすら描写されている。とてもまねのできないのめり込みっぷり。読後の疲労感を重くしているのは尾崎豊との一節だけじゃなく常に重いのです。これを読んで元気が出たという編集者とはいっしょに仕事をしたくない。

幻冬舎という社名は五木寛之さんが付けたのだそうだ。そしてこの本は幻冬舎ではなく太田出版から出ているところに叙事を感じます。

2008年03月03日

なぜデザインなのか。

この週末に読んだ本。「なぜデザインなのか。」
フォーマットとしては対談本、ということになっているが、これは紛れもなく読みやすさのための採用された方策(デザイン)なのでしょう。
対談フォーマットとは思えない文章の緻密さ、言葉の精密さ。そして編集された文字組の巧みさ。語り言葉でこんなに精緻な文章を話すことはできるはずない。

つまり内容の濃い本を読みやすく軽やかにするために採られた編集スタイルが対談形式という形になっただけで、聞き手の相づちがこれほどまでに読みやすくなるという新鮮な発見。編集者のとてつもない力量がうかがい知れます。

なぜデザインなのか。

  • 作者: 原 研哉/阿部 雅世
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2007/10/02
  • メディア: ハードカバー
「話題が展開するごとに、たくさんのはてなマークが、頭の中にきのこのように生え、それをひとつずつ検証することで発見したことも多く、今までに体験したことがないほど、消化に時間がかかる。そんなフルコースの対談だった-。」

…と後書きで阿部雅世氏が語っているように、読者が同じ対談の追体験をしたような気分を代弁していて、さらっと素通りできない言葉がぎっしり詰まっています。

デザイン領域の定義をその道の専門家が歴史や、他国文化、教育と対比させて語ることはよくあるけれど、この本の後半で話題になる経済発展の是非とデザイン論を対比させて語るくだりはちょっと興ざめ。
利益優先な考えに疑問を投げかけるために「ベンチャー系の若いオーナー」は「文化に対する責任感が希薄です。」なんて例えていては、話がかえってうすっぺらくなってしまうものです。

それはさておき、蛍光ペン片手にアンダーラインを沢山引きたくなる本であることは確か。もういちど読みたいからアンダーラインはガマンしましたけど。

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