美し日本語キット
Webデザインが誕生以来、変わっていないものの一つにフォント問題がある。
クライアントサイドのデバイスフォントを使うということ。この基本スタイルはいまもずっと変わっていない。
インターネットの仕組みそのものが「いつでもどこでもだれでも」を原則としいている以上、表示スタイルの決定権が利用者側にあるのは当然のことだと思う。
だけど一方で、コミュニケーション伝達法の主な共通手段が言語、つまり文字であることは間違いないのだから、そこに表現手法としてデザインが入ってくるのも自然の流れ。
「Beautiful Japanese Kit」という技術がある。
HTMLソースに簡単なJavascriptを記述するだけで、ページ上の文字列がアンチエイリアスの効いた美しい文字に代わる仕組み。
もともとアルファベットで構成された言語圏では「sIFR(scalable Inman Flash Replacement)]」という技術があった。この技術をヒントに日本語向けにオリジナルで制作されたものがBeautiful Japaneseで、リンク先の使用例を見てみると、アンチエイリアスがかかっていて、CSSでは表現できない装飾が可能になる。
単純に考えると、頻繁に更新されるサイトの制作の作業工程が軽減されるというメリットは高いだろう。更新時間が短縮されて更新費が安く済む。
でも、文字という情報をデザインするのならこれだけではあまりにも中途半端。文字ツメや組書体といった文字をデザインする時の基本的な所作が抜けているし、回り込み、字切り、もっと言えば本来の日本語の組み方である縦組ができない。(縦組の話を持ち出すともう話がややこしくなるだけなのでやめとく)そもそもBeautifulJapaneseの大きな特徴が文字がギザギザにならなくすることだとしたら、Mac OSではとっくに画面でキレイに表示されているし、ベクター形式のようにエッジをキレイにすることが美しいことだと決めつけるのもどうかと思う。
ビットマップフォントの方が可読性が高くて、美しいことだってあるはずでしょ。
Webデザインで置き去りにされてきた「文字デザイン」。
ここに新しい技術が生まれて新しい表現ができる、しかも誰でもカンタンに。それはとてもすばらしいことだけど、デザインの目的が相手に意思を伝えるためにあるのだとしたら、単純な画面表現テクニックだけではないもっと大事なシカケが必要ということです。

コメント
こんにちは、cornsさん。
これFlashみたいでしたね。
昔、WebFontっていう、サーバーにフォント乗っけちゃうのありましたけど、今はどうしてるのかな?
Microsoft製のフォント作成ソフトありましたよね。
投稿者: oscar | 2006年09月17日 21:37
>oscarさん
マイクロソフトを初め、いくつかありましたね(過去形かよw)。ウェブページ上で動的に指定した書体が非表示される技術。
フォントデザインの権利はフォンメーカーが持っているので、その辺の権利関係を考えるとややこしくてめんどくさくなってしまいます。
投稿者: corns | 2006年09月18日 08:07