メイン

2006年07月31日

可士和さんのPCサクセス

ティーザー的に前々からしっかり事前広報されてきただけに、楽しみにしている人も多いのしょうね。
なんだかもうテレビタレントのような報道のされかたばっかりでかわいそうな気もする佐藤可士和さん。
佐藤可士和さんが手がけるWebサイトのリニューアルデザインプロジェクト「PCサクセスリニューアル」。6月に工公開の予定が遅れてやっと8月8日に公開される

彼が「初めて手がけるWebデザインの仕事」と一部に書いてあったが、そんなことはないだろう。

PCサクセスのようなある意味でメジャーなショップサイトがWebサイトをリデザインするときに、マーケティング上もっとも必要な要素は、佐藤可士和さんを出してここまでティーザーしてきた時点でもうすでに達成してきたわけで、その成果物がどうであれ、記事としての露出数の多さがそのままアクセス数に結びつくことは間違いない。PCサクセスの売り上げアップにどれだけ貢献するかは、ある程度の期間の経過を観察しないと評価は下せないだろうが、いわゆる表層的なデザイン以外に、彼の仕事がWeb上でのショッピング体験の再定義ということにどれだけコミットしていたのか、これには強い興味がある。

オープン当日はサーバーの処理が追いつかず、注文できなかったユーザーやソースコード見てあげつらう人々が多数でて「炎上」なんてことにならないように願いたい。

2006年07月26日

使わないままの丸明オールド

アートディレクターの副田高行さんも好きらしい個性的なフォント「丸明オールド」。
なぜ、丸明オールドという名前がついたのか。夏目漱石の「吾輩ハ猫デアル」の初版本がルーツになっているという話やサントリーモルツの広告キャンペーン制作のこぼれ話など、興味深い話が読めるのがカタオカデザインワークスのページ。フォント好きには勉強になります。
ひらがなのやわらかい感じが好き。一方で漢字のほうは、特に画数の多い文字はバランスが難しくて使いにくい気がする。

流行っていたときは、いつか自分でも使ってみようと楽しみにしていたのだけど、いつのまにかタイミングを逸してしまって、遂にいままで使うことがなかった…。

2006年07月20日

Photoshop合成の手引き

珍しくサイトの紹介なんかしてみたり。
イギリスにある制作会社「douglasfisher」。トップページはファッション系のサイトっぽいフルグラフィック。意図的に合成っぽさを残した写真は広告でもよく使われる手法で、インパクトあります。

http://www.douglasfisher.co.uk/

[[behind the scenes]を見ると、Photoshop(たぶん)で作る合成、切り抜き、補正、レタッチの詳細な過程をFlashで紹介している。すごい。何がって、テクニック云々はさておき、時間のかかる切り抜き、クリッピングパスの丁寧なこと。改めてグラフィックはチカラワザだということがよくわかる。
VW GOLFのカタログ写真作りの紹介では、オリジナルの写真を大きくいじることなく、緻密な色補正でクルマをかっこ良く演出していく。このへんはとても参考になる。正直ここまではやらないけど…。

ちょっと笑えるところもある。
人物と背景を合成する過程で、人物写真の端の人が欠けて写ってない、左腕の端が切れているんだ。洋服の他の部分を持ってきて合成するのかた見ていると、…なんと額縁のようなフレームをつけてごまかしちゃちゃってます。

2006年07月12日

Illustrator CSからFireworksへのコピー

Illustrator CSで作ったものをコピーしてFireworksにペーストする方法が見つかった。下図のようにIllustratorの環境設定 - ファイル管理・クリップボード を開いて[AICB(透明サポートなし)]にチェックを入れるだけ。
これだけで、普通にイラストレーター、ファイヤーワークス間でコピペできるようになる。

いままでこれに気づく前はIllustratorでバージョン8形式で保存してからFireworksへ読み込んでいた。面倒なことをしていたもんだ。InDesignにもオブジェクトとして編集可能な状態で取り込みができるようだ。

ちなみにコピー&ペーストできないといっても、何も持って来れないわけじゃない。ビットマップ形式ではコピペできるから、場合によってはその方が都合がいい場合もないわけじゃない。
AICBというのは、何の略だろ。アドビイラストレータークリップボードかな。

2006年07月09日

「あなたのWeb制作は、なぜ儲からないのか?」

2006年8月27日(日)に開催される第4回VanaDesignセミナーのタイトル。
「あなたのWeb制作は、なぜ儲からないのか?」
けっこう刺激的なタイトルで興味津々。

banner_vana4_s.jpg

Web 制作を「仕事」として考えると、もっとも大切なのは「どうビジネスとして成立させるか」です。 見積り・予算設定、利益計画、損益分岐点計算のコツから、シチュエーションごとの対クライアント術まで、ビジネスの観点から見たWeb制作を詳しく解説し、実践的なノウハウを提供します。

講師はサーバーガーデンの益子貴寛さん。
益子さんと言えば『伝わるWeb文章デザイン100の鉄則』 という本を著した人。WebライティングというこれかからのWeb界にとても大切な考え方を紹介したひとだ。

場所は、渋谷の「T's BUSINESS TOWER」東宝ビル別館301会議室

参加してみよう。

2006年06月28日

Webページキャプチャツール「WebScan」

Webページキャプチャツール「WebScan
様々なOSやブラウザのインターフェイスを選べるのが最大の特徴。このソフト、Windows版オンリーだけど、「Apple MacOS X+ Internet Explorer 5」「Apple MacOS 9+ Netscape Navigator 4.7」など、ブラウザの画面インターフェイスがまんまキャプチャできる。これって著作権的にクリアになっているのだろうか。
さらにこの機能で気になるのが、コンテンツ部分までMacOSをシミュレートしてくれるのかということ。
「スキン機能」と呼んでいるあたり、多分ムリそう。

1画面に収まらないページも当然キャプチャ可能。BMP、PNG、Jpeg、TIFFファイルへの直接保存。リサイズも自動でOK。

Webの画面のキャプチャリングは日常頻繁にやる作業だけに、あると便利かも。

webscan.jpg

ちなみにいつもは「Paparazzi!」を愛用しています。

2006年06月27日

Expression Web Designer

Microsoftの新しいWebオーサリングソフト Expression Web Designerがようやくお目見え。要は Adobe dreamweaver キラーソフトという位置づけです。

boxshot_main-WD.jpgboxshot_main-GD.jpg

このツールが次期Internet Explorer 7の標準環境になるのは間違いないでしょう。つまりIE 7 で正しく表示されるソースコードを書くにはExpression Web Designerを使わざるをえないということです。(ほんとか?)
いまからXAMLを覚えないとまにあわないかもしれない。(驚w)

XHTML や CSS 標準をサポートしつつ Visual Studio 2005 や ASP.NET 2.0 とシームレスに統合できるプロパティと独自拡張タグを入力できる唯一のツールになりそう。

位置づけとしてはWebアプリケーションツールの開発工程で、Visual Studioをバックエンドプログラム作成ツールとして開発者が使い、Expression Web Designerをフロントエンドデザイナーが使う、というワークフローを想定している模様。

もちろんMacintoshは、ない。

2006年06月26日

Flash Player 9とActionScript 3.0 で何が変わる?

FLASHの黄色本でお世話になった野中文雄さんがAdobeのFlash担当者にインタビューした記事を読んだ。
ウワサされていたActionScript 3.0についての詳細が具体的になってきた。

ActionScript 3.0のデビューは2006夏だそうだ。といってもこの時期にオサーリング環境であるFLASH 9が製品として発売される訳ではなく、その前に実行環境であるFlash Player 9が先行してリリース、ダウンロードが開始されるという。

合併後の初のメジャーリリースとなる予定の次期Flashアプリケーション「FLASH 9(仮)」は2007年の春頃に出る予定になっている。ということは半年程度早くFlash Player 9が出回ることになり、開発環境を手にするころには、ある程度ダウンロードベースが確保されている状態になっているはず。もしかしたら、「FLASH 9」が発売後すぐに使える環境になっているかもしれないわけで、ActionScript 3.0でパブリッシュできる状況が早まると期待できそうだ。

Flash Player 9を先に普及させるというadobeの方針は、一見良心的で、新バージョンの普及率と開発者に負担をかけない良い方法のように思えるが、はたして内情はどうなのだろうか。
Adobeブランドで出すことになる新バージョンのFlashアプリケーション「FLASH 9(仮)」は、インタビュー中でマイク・ダウニー(Mike Downey)氏が触れているように、Adobe IllustratorやPhotoshop、After EffectsなどのCS製品とのインターフェイス統合やネイティブファイルの互換性がはかられることになるはず。その作業に手間取っているだけではないのか?

そうだ、もう一つFlash Player 9が先行リリースされるメリットがあった。解説本やマニュアル本の編集作業が、ある程度余裕を持って前倒しできそうだ。Flash Player 9がリリースされたら、技術仕様が公開されだろうから、そのソースを元に解説本の制作をある程度進めることが可能になるだろう。

2006年06月25日

調べてわかること、わからないこと。

Web制作を仕事にしていると、ほとんど毎日わからないことに出くわす。わからないことはいろんなところから出現する。

いつもやっている記述パターンなのに何でブラウザで崩れる?。こんな図形を描きたいけどIllustratorでどうやったらできるんだ?。何度見直してもActionScriptでエラーが表示されるのはなぜだ?。このレイアウトはスタイルシートでできるのか?サーバーのせいなのかじぶんのせいなのか?あれ、ヤベこれ全部やりなおしじゃん。  …などなど。

普通のなんでもないページでも落とし穴に入ってしまうこともある。わからないことから抜ける方法は何通りあるのだろう。人に聞く。参考書を調べる。ググる。他の手法を試す。掲示板に質問を投げる。諦める。

先ずは自分で調べるのが一般的な方法?かな。自分もそうだが、わからないことの解決方法として一番にやるのは参考書を手にとること。「たしか前に読んだあの本にそれらしいことが書いてあったような…」。これで解決できれば、とてもうれしい。
次に、ググる。だけどこれは徒労に終わることがほとんど。なぜなら、自分がはまっていることの原因がまだ特定できていないことが多いから。さんざんネットを徘徊して、疲れてきたところでやっと冷静になって問題と距離をおくことができるようになってくる。もう一度、見直す、一から作り直してみる。見直す、ひらめいたことを試しにやってみる、別のやり方も試みる、…。その繰り返し。解決探しに2時間も経過すると、「あきらめて泣きつこうか…」とかヘンな考えも頭にうかぶ。

たとえそうやって解決できたとしても、うれしさよりも徒労感と無駄なことをやって遠回りした焦り気持ちの方がずっと多かったりする。

でも、たぶんそれは無駄じゃない。
問題の解決方は自分で見つけなきゃ見つからないし、いままでのその無駄なことの積み重ねが役にたっているはずだから。どんな仕事でも同じだろうけど、新しい知識を吸収することにどん欲じゃなきゃね。
いや、というより、解決法を自分で調べたりするのが本来的に好きな性格でないと、務まらない仕事なのかも。
いままでも、これからもそうやって解決法を探してもがきつづけていくことが続くのだ。

2006年06月19日

Googleロゴのデザイナー

Dennis Hwang氏はgoogleのロゴを制作している人。Googleといえば、世界中に現地のローカルサイトがある。
どの国にもそれぞれ国の記念日や有名人の誕生日などがあるわけで、そのたびにGoogleのロゴがカスタムデザインに変更されるのは知っての通り。
Webサイトのロゴ。サービスIDとも呼ばれるロゴデザインを季節にイベントごとにちょっと変化をつけるということは、Webの世界ではひとつのお約束ごとになっている。

そのGoogleロゴの制作が現地法人の裁量で制作されているのではなく、たった一人、Dennis Hwang氏一人が全て手がけているとは驚きだ。
彼の大変さに驚いたのではない。
現地法人に委ねるのではなく、中央集権的に管理されたgoogleの社内体制の驚いた。ロゴのデザインは、その企業のアイデンティティを一貫してマネージするという機能だけではなく、ましてや国際的に有名な企業であれば、その国の文化、ユーザーとのコミュニケーション機能をも実現させなければならない重要な意味も持っているはずだ。つまりお国柄や空気はその国にある程度住んだことがあるなど、相当のバックボーンがなければできないことだ。外国人が描いた日本画は、日本人が見ればすぐになんとな説明しにくい違和感を覚えるのに似ている。


つまりこれは、その国のテイストにマッチしたデザインよりも、Googleロゴのアイデンティティ統一の方が大切だと考える企業体質の現れだろう。googleといえばWeb2.0を代表する企業なのに、ユーザーサイドに立っていないようにも感じられる。ことCIに関してはgoogleのスタンスの意外な一面がわかるインタビューだ。

どうやって制作しているのか。タブレットPCがメインで、PhotoshopやPainterで仕上げるという、いわばオーソドックスなスタイルらしい。
ちなみにDennis Hwang氏の肩書きは「GoogleのInternational Webmaster」だ。きっとデザイナーというよりも、もっと大きな権限を持った役職なのかもしれない。