メイン

2007年04月09日

Fireworks CS3プレビュー

Fireworks CS3の情報がちょっとずつ入ってきている。

今回のバージョンアップは、AdobeとMacromediaの開発チームが合体してから初めての製品となるだけに、PhotoshopやIllustratorとのネイティブファイルの互換性の高さを紹介している記事が目立ちます。
これは当然予想されていたことだし、今までなんとかやってきたので正直目新しさは、ない。

いろいろあるなかでいまのところ次の二つの新機能が特におもしろそう。

・Flexのインターフェイスを作るコンポーネント機能
ボタンやリストメニューなどのシンボルパーツを含め、Flexアプリケーションのプロトタイプの作成がほんの数分で終わりそう。
ただしFlashにも同じ機能があって差別化が曖昧な感じがします。

Flexcompo

・ページパネル
Fireworksには昔からレイヤーとは別にフレームパネルがある。元々はGIFアニメーションを作るためのものだけど、GIFアニを作ることが少なくなっているので出番も少ない。
そこでフレームごとにレイヤーを持たせることができるのを応用して色違いのカラーバリエーションをつくったりしていた。
ページパネルは、この機能をさらに押し進めたもの。カンタンに言うと一つのドキュメントの中に複数のページを持たせることができる機能。
リンクやJavascriptも動作するらしいけど、やっぱり使い慣れたDreamweaverでやった方が早いんだろうな。

Fwpages

そんなことよりも何よりもビットマップエンジンがどうなっているのかが気がかり。
いままで、PhotoshopとFireworksでいちばん戸惑っていたのが画像処理の結果が微妙に異なること。トーンカーブやレベル補正、解像度を変えたりしたときの仕上がりがFireworksにはクセがあって、思わず画像補正だけはPhotoshopに頼ってしまうこともしばしば。いい悪いではなくて、補正量と結果に違いがあるので、仕上がりを想定しにくいのだ。ここが一緒になってくれると本当にありがたいんだけど。

2007年03月30日

GL2DW

Adobe CS3のリリースが発表されて、Dreamweaver CS3の中身も徐々に明らかになってきているそのウラで、「GoLive CS3は?」とふと気になってAdobeのサイトを見てみたら…。

GoLiveからDreamweaver CS3に乗り換えなよ

Dreamweaver CS3のアドバンテージをつらつらと語ったあとで、「GL2DW Site」を用意するから、早めに移項準備をしといてね。ということらしい。
つまり、終了。

Golive

GoLiveといえば、思い出すのは GoLive CyberStudio と名乗っていた時代に秋葉原のIKESHOPでパッケージ版を胸を膨らませて買って帰った記憶が懐かしい。

パッケージ製品版で6万円を超える価格設定。
このとき初めてWeb制作環境のプロフェッショナルツール市場が誕生したとも言えるわけで、新しい時代の高揚感を感じていた。

でもあの頃はテキストエディタでコーディングすることにこだわっていて、テーブルレイアウトを頭の中でイメージしながら手書きするテクニックを周りに自慢したりしていたっけ。

そんなわけで結局GoLive CyberStudioはインストールしただけで、ほとんど使わなかったような…。

2007年03月26日

日本ウェブ協会

Web制作者側の団体や、インターネットの技術的標準化のための団体はいろいろある。
でも「日本ウェブ協会」の設立趣旨は、それとはちょっと違うようだ。
設立発起人代表に森川眞行さんの名前がある。森川さんといえば、Macromedia時代のFireworksグルとして有名で、たくさんのことを教えてもらった。

新しい産業としての可能性や役割を認識し、関わる人々の手によって、整備から標準の構築、学会からウェブ工学の確立までを見据えて将来的に取り組む必要があると考えます。

設立趣旨を読んでもいまひとつわからないが、「W2C」の意味として開発とマーケティングの両方が入っていることからいわゆる「情報発信」サイドの協会活動になるのだろう。W2C-1

NPO法人を目指しているそうだ。なにかきっと新しくて誰もが思いもつかなかったような活動が展開されるのではないかと楽しみ。

2007年03月06日

ブラウザによって色が異なる問題について

Mac OS には、OSレベルでカラーマネージメントをする機能が備わっている。
Apple製のブラウザであるSafariにもカラーマネージメント機能が表からはわからないようにウラで動いていて、特にJPEG画像のレンダリングエンジンは、システムで共通になっているのだろう。

それが問題になるケース。
ブラウザによる色の違いについて

ICCプロファイルに対応しているSafariと対応していないFirefoxとでは画像が正しい色合いで表示されない、といいう問題が発生する。

解決方法としては、
1)カラープロファイルを埋め込むときは、Color LCDなど自分が使っているプロファイル名を埋め込む。
2)カラープロファイルを埋め込まない、もしくはデフォルトの「一般RGBプロファイル」などを選択する。

ということか。

Icc01

ただし、カラープロファイルは、元々その設定を明示的に添付するなどして管理するものだし、全ての閲覧者を管理できないのであれば、本来的に意味をなさない。

Icc02

制作チーム側の色管理を統一したプロファイルで行うことはやるべきだが、それを訪問者側にも担保するのは現状では難しいのが現実だろう。

ところでSafariはJEPGなど画像だけでじゃなくて、HEXカラーもプロファイルが適用されるんだろうか?

2007年02月13日

むかし流行ったギザギザなマル

クライアントからデザインの修正に関して具体的な指示がくることは意外と少ない。

大抵は「ここの扱いを大きく」とか「メインビジュアルのテイストはやわらかいイメージで」など、内容や方向性を模索する過程での指示がほとんど。

デザインに関してのやり取りはそれでなくてもクライアントにとって負荷の高い作業だろうから、具体的な表現手法よりも「方向性」や「理由」「目的」をクライアントの言葉で説明してもらった方が正直助かるわけです。

今回のお客さんは珍しく具体的な指示を出してくる方でした。具体的といっても基本デザイン案のOKが出たあとの細かい部分での微修正です。

先方がどうしても使いたいと注文したのがこれ。いわゆる「web2.0っぽいギザギザボタン」。

Gizgizbtn

いまさらでしょ(笑)。
でもいいんです。今回のコンテンツはIT業界をギャグにした内容だから、わざとそれらしさを演出したくて、お互い合意の上であえて使ってみようと。
考えてみたら、いままで一度もぎざぎざボタンって使ったことないな。これをやっちゃったら一発で素人臭くなるし、1年後に見た時に恥ずかしくなるのは間違いない。
ぎざぎざマルには何の罪もないのに、かわいそう。

そういえば、数年前、こんなボタンも流行りましたね。アクアボタン。

Aquqbtn

ネタ元はいわずもがなですが、今このボタンデザインを使う勇気を持つ人はいないでしょう。
Webデザインにはトレンドといわれる流行りのパターンがあるものです。意図的に流行りパターンでいくのも場合によってはアリでしょうが、気づかずに似てしまっていたら大きな問題です。

2007年01月30日

A sparkling future for Fireworks

Fireworks の輝かしい未来
こんな恥ずかしいタイトルの記事も珍しかろう。「もしかしたらFireworksは無くなっちゃうんじゃ…」と誰もが想像していたということが前提にあったとしてもだ。

ちなみに翻訳前の記事はこっち

記事では、次期バージョンであるFireworks 9 での新しい機能をちょっとだけ紹介している。

1)モックアップ機能の強化
日本語的には、カンプといったほうが一般的かもしれません。Webデザイン案を顧客に提示するためにいくつかのカンプを制作する必要がある。このカンプ制作工程を簡素化するためのものらしい。
クリックしてページ遷移が可能な複数のページをカンタンに描き出す事ができる機能ということか?
「階層的なWeb/レイヤー整理機能」と説明しているけど、前からFireworksにはフレーム機能が備わっている。
フレーム機能は元々GIFアニメーションを作るためのものだが、同じドキュメント内に複数のレイヤー構造を持つことができることから、同じデザインで複数のカラーバリエーションを作る、なんてときにも重宝する機能だ。
それを拡充した感じのものと勝手に想像してます。

2)シンボルの強化
例えばビットマップ画像をシンボルにしておけば、カンバス上で何度拡大縮小しても画像劣化しない、という便利な機能。
これをもっとスマートにした「インテリジェントスケール機能」が搭載される。

Slice9Symbol

サンプル画像をみてもらった方がわかりやすいが、シンボルのプロパティパレットでオブジェクトのどの部分の大きさを調整するかが指定できるようになる。
Flashのシンボル/インスタンスのプロパティの簡易版みたいなものかな。たぶん。

これらの機能が輝かしいかどうかはわからないけど、正直楽しみなことは確かです。

2007年01月26日

モリサワの書体比較ツール

モリサワのWebサイトがリニューアルされていました。

DTD はXHTML1.0 transitional + php で再構築。以前のようになクセのあるナビゲーションではなく、直感的な操作が可能なインターフェイスとなりました。(拡張子は一部.htmlのページもある)

Morisawa Renew

メインのグローバルナビゲーションは左上に3つだけ、しかもタテ組。潔くていい。企業のコアコンピタンスがナビゲーションでしっかりと表現されている。
基本的なグローバルナビは左ペイン。注目すべき点は、パンくずリストを最下段に持ってきたこと。これはなかなかいいアイディアでナビゲーションエリアをすっきりさせることに成功している。ただし折り返しが多くなるという欠点があって、階層の深いサイト構造の場合はすこし採用しずらいかもしれない。

フォント選びにも工夫があって、script.aculo.us のライブラリをつかったマウスでドラッグできる書体見本の比較ツールが使いやすい。サンプル表示させる文字も自分で指定できる。

ショップ機能と連動させなかったのはなぜか。
きっと、年間契約制のパスポートがあるし、単品でフォントを購入する人がほとんどいないためだろう。

コーディングはDreamweaverのようだ。

「文字の手帳」という企画コンテンツには、永原泰史さんが講師となって文字組版の基本をレクチャーしている。DTPが前提の内容だけど、Webデザインでも参考になることが多い。
「書体見聞」コーナーはフォントの開発コンセプトや歴史などが読めるウンチク系読み物。第1回は「新ゴ」を取り上げている。

新ゴといば最もお世話になっている登場頻度の多いフォント、…だった。
ちょっと前までゴシック系といえば新ゴばかり使う時期が長く続いていたけど、最近ぱったり使わなくなってきた。
いくつか理由はあるんだけど、それはまたいつか。

2007年01月25日

Fireworks 8で特殊文字を入力するとき

Fireworks 8 ユーザーでも知らない人が多い機能をちょっと紹介。

コピーライトや商標マークを入力するときってどうしてますか?
多分一番多いのがOSや日本語入力ソフトについている文字コードパレットから探すパターン。慣れているから使いやすいかもしれませんが、もっと手早く入力する方法があります。

「特殊文字パレット」

Fw Tokusyu

このパレットの存在自体を知っている人が少ないし、確かに利用頻度や効用は高くはないけど、アプリケーションから離れずに特殊文字を入力するには、この「特殊文字パレット」を使った方が断然早いです。

Fw Command-1

ただ仕事柄か↑こんな文字を画像にしなくちゃいけない場面が多いという個人的な傾向があるので、よく使う文字を登録できるように、もうちょっと柔軟性のあるパレットの設計なっていればよかったのに。

2007年01月02日

文字にアンチエイリアス

今日はのんびり。
昨年中に終わらなかった納品直前のサイト。
PDFでもらった文字修正を軽くやったりすぐるらいで肩ならし。

画像になっている文字部分の修正に手間取る。
他の人が作ったので、フォントやポイントが判らないし、アンチエイリアスの微妙なかかり具合で文字修正した所がバレてしまう。最後はピクセル単位で調整。似た文字を他の場所から取ってきて配置してもアンチエイリアスのかかりかたで、やっぱり修正部分が浮いて見える。
悪戦苦闘しているうちに、いっそ文字の部分を全部打ち直したくなってくる。

Textfix

アンチエイリアス処理のエンジンはアプリケーションによって異なるようだ。

…結局やりすぎていることに気がついて、元に戻したり。
作業時間と仕上がりは正比例しないんだよね。

2006年12月21日

entertainments meister

文化庁メディア芸術プラザのサイトにある福井信蔵さんのインタビュー記事を読んだ。
ビジネス・アーキテクツを辞めたというのは知っていたけど、ここしばらくお姿を拝見しておりませんでした。

日経デザインに連載されていた「思索の糧」を読むためだけに定期購読していたころを思い出す。日経デザインは定期購読専門の月刊誌だから立ち読みできないのだ。2000年頃だろうか。
Webデザインの話だけにとどまらず、デザイナーという立場から企業戦略としてのWebサイト制作のあり方を説いていた。コミュニケーションとメディアの相関関係を自分の中で明確にすることができた連載コラムで、毎月雑誌が届くと何度も読み返したっけ。

ttl-shisaku.jpg

bAのときに手がけた「とらや」のサイト制作の話が忘れられない。虎屋のサイトリニューアルのために撮りおろした膨大な和菓子の写真を丁寧にjpegにして写真だけでメッセージを伝えようとしたアプローチ。訪問者に「おいしそう」と画面に写った和菓子の写真だけで思わせるために仕掛けた仕組みの数々。
今の自分ように仕事でも写真を撮ることを大切にしているのは、もしかしたら虎屋の制作舞台裏の話を読んだのがきっかけになっているのはかなり間違いない。